- 講義テーマ(内容)
- 『浄土和讃』に学ぶ
- 講義概要
- 和讃とは漢讃や梵讃に対する語で、「和語讃嘆」の意です。浄土の仏・菩薩やその教説、あるいは高僧の行実や徳望、また仏法と時代区分などを和語でもって讃詠したものです。今様歌の源流で、平安時代の中葉、いわゆる国風文化が興隆するとともに作られ始めたといわれます。比叡山の天台宗を中心として慈慧大師良源や源信和尚などによって詠まれ、鎌倉時代になると一遍上人や時宗の系統をはじめ、各宗で作られるようになりました。親鸞聖人の和讃は五百首を超え、形式・内容ともに最も洗練されたものといわれます。
親鸞聖人は国宝本『浄土和讃』(高田専修寺蔵)の「現世利益讃」にある「和讃」の語の左訓(左仮名)に「ヤワラケホメ」(やわらげほめ)と述べられています。『浄土和讃』は聖人76歳に著されたもので、浄土三部経(『大無量寿経』『観無量寿経』『阿弥陀経』)や諸経典などによって、阿弥陀仏とその浄土の徳を讃嘆されています。
- 授業の計画・進め方
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担当者は必ず前もってレジュメを作成して発表し、お互いに積極的な議論を通して研究を進める。
また各自の卒業論文のテーマを決め、作成に向けて種々、参考文献や資料を紹介し指導を行っていく。
後期は順次、各自の卒業論文の中間発表を行い、完成をめざして学びを深めていきたい。
龍谷大学の施設である「龍谷ミュージアム」を訪れ、釈尊や親鸞聖人に関する資料を直接に拝観して、講義の内容を深めたい。
- テキスト・参考文献
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テキスト
『真宗聖教全書 第2巻』(大八木興文堂)
『浄土真宗聖典全書 第2巻 宗祖篇上』 (本願寺出版社)
『浄土真宗聖典(註釈版)』(本願寺出版社)
参考文献
『浄土和讃 @〜M(『季刊せいてん』no.72〜85)』 (本願寺出版社)
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